統合生理学

Department of Physiology and Systems Bioscience

サーカディアン・リズム
:原理の理解から生涯健康医学へ
〜発生発達・老化・寿命に深く関わる「体内時計」〜
Circadian Rhythm
: From Principles to Human Health
~ Development, Aging, and Longevity ~
サーカディアン・リズム(概日リズム:Circadian Rhythm)は、睡眠覚醒リズムに代表されるように、全身のさまざまな生理機能にリズムを与え、1日のうちで最適なタイミングで最高のパフォーマンスが発揮できるよう制御しています。しかも、そのリズムを生み出す体内時計(概日時計:Circadian Clock)は、地球の自転周期への同期(synchronization)によって常にズレないよう時刻合わせすることで、常に最適な状態を維持する「動的恒常性」を制御しています。
近年、概日リズムが乱れる不規則な生活に陥りがちですが、自分の体内時計が適応できない生活を続けることで、睡眠障害のみならず、免疫機能低下、メタボリックシンドロームや糖尿病、心血管疾患、一部のがん、など多岐にわたる疾患のリスクとなることが知られています。特に、老化や生活習慣病との関連は、概日リズムが生涯にわたる健康にとっていかに重要な役割を担っているかを強く示唆しています。
我々は、「概日リズム・体内時計」による発生発達・老化・寿命の制御基盤の解明を通し、生涯にわたる健康を実現するために必要なライフスタイルや予防法の確立を目指しています。
研究テーマ
  • 老化と寿命:生涯健康医学としての概日リズム研究
  • 発生・発達:概日リズム発生のin vitro再現と母子同調
  • 予測と予防:ヒト概日リズムの調査・計測・評価
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老化と寿命:生涯健康医学としての概日リズム研究
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発生・発達:概日リズム発生のin vitro再現と母子同調
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予測と予防:ヒト概日リズムの調査・計測・評価
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「不規則な生活はなぜ体に悪いのか?」サーカディアン・リズムによる恒常性維持についてまとめた総説は →こちら
お知らせ
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2024.02.06
論文が「iScience」に掲載されました!

小池宣也講師を中心に実施している「マウスコホート」による概日リズム障害の病態再現モデルを活用した研究です。

概日リズム障害に見られる脂肪肝などのNAFLDに着目し、発症のしやすさが行動レベルに現れる概日リズム特性と関連することを示しました。

→プレスリリースはこちらです。

2023.11.15
八木田和弘教授が京都経済同友会で講演しました。

講演タイトルは『体内時計・睡眠医学から健康経営を考える〜「2040年問題」への挑戦〜』です。

2023.08.22
八木田和弘教授がフランス・モンペリエ大学にて講演(特別講義)を行いました。

八木田和弘教授がフランス大使館主催の学術交流事業「Exploration FRANCE 2023」の一環として、共同研究等で交流のあるモンペリエ大学にて概日リズム研究に関する招待講演(特別講義)を行いました。
モンペリエのあるフランス南部オクシタニ州は京都府の姉妹州でもあります。

2023.07.18
八木田和弘教授がテキサス大学(UTHealth Houston) にて講演(特別講義)を行いました。

八木田和弘教授がヒューストンにあるUniversity of Texas Health Science Center at Houston (UTHealth Houston)にて招待講演(特別講義)を行いました。HTHealth Houstonのあるヒューストンのメディカル・センター地区には、ベイラー医科大学やMDアンダーソンがん研究センターなど世界的な医科大学・研究機関が隣接しており、多くの研究者が参加してくださいました。

2023.06.09
月刊『文藝春秋』7月号に、八木田和弘教授のインタビュー記事掲載

文藝春秋 7月号に、八木田和弘教授のインタビュー記事が掲載されました。
著名なノンフィクション作家の河合香織さんの連載「老化は治療できるか」の中で、取り上げていただきました。

研究テーマ
当研究室では、環境適応の起源である体内時計に焦点を当て3つの部門に分けて研究に取り組んでいます。
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メンバー
八木田教授をはじめとするスタッフのメンバーと院生・学部生により取り組んでいます。

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研究業績
これまでに取り組んだ研究の原著論文と総説を掲載しています。


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