統合生理学

Department of Physiology and Systems Bioscience

概日リズムの原理からヒトの生理学、そして“サーカディアン・メディシン”へ
From Principles to Human Physiology, and Circadian Medicine
環境との関係性の中で成立した生命は、地球の自転周期を同化することで体内時計(概日時計)を生み出し、昼夜の環境サイクルに適応すると同時に最適な状態を維持するしくみを生み出しました。
環境適応と恒常性維持を司る概日リズム(サーカディアン・リズム)。たとえば、入院患者や高齢者施設における睡眠に関わる問題、中高生に多い睡眠リズムの問題、シフトワーカーの健康問題などの背景には、いずれも概日リズムの調節不全があり、全身のさまざまな機能不全を伴っています。
私たちは、生命の時間秩序を生み出す概日リズムの成立原理に注目し、細胞から個体まで生体時間を統合する概日時計を理解します。そして、その知見をもとに健康医療の社会課題を解決します。
研究テーマ
・概日時計の発生機構と母子同調(概日リズムの成立)
・概日リズム不適合による恒常性破綻機序(シフトワークモデル)
・ヒト非侵襲概日リズム計測(ヒトの概日リズム)
theme1
「生物にとって時間とは何か?」を理解する概日リズム成立原理解明
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theme2
不規則な生活はなぜいけないのか?Circadian Misalignmentによる恒常性破綻(概日リズム障害)の病態成立メカニズム
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theme3
ヒトの概日リズム評価法開発:ラボから社会へ
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「不規則な生活はなぜ体に悪いのか?」サーカディアン・リズムによる恒常性維持についてまとめた総説は →こちら
お知らせ
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2024.02.06
論文が「iScience」に掲載されました!

小池宣也講師を中心に実施している「マウスコホート」による概日リズム障害の病態再現モデルを活用した研究です。

概日リズム障害に見られる脂肪肝などのNAFLDに着目し、発症のしやすさが行動レベルに現れる概日リズム特性と関連することを示しました。

→プレスリリースはこちらです。

2023.11.15
八木田和弘教授が京都経済同友会で講演しました。

講演タイトルは『体内時計・睡眠医学から健康経営を考える〜「2040年問題」への挑戦〜』です。

2023.08.22
八木田和弘教授がフランス・モンペリエ大学にて講演(特別講義)を行いました。

八木田和弘教授がフランス大使館主催の学術交流事業「Exploration FRANCE 2023」の一環として、共同研究等で交流のあるモンペリエ大学にて概日リズム研究に関する招待講演(特別講義)を行いました。
モンペリエのあるフランス南部オクシタニ州は京都府の姉妹州でもあります。

2023.07.18
八木田和弘教授がテキサス大学(UTHealth Houston) にて講演(特別講義)を行いました。

八木田和弘教授がヒューストンにあるUniversity of Texas Health Science Center at Houston (UTHealth Houston)にて招待講演(特別講義)を行いました。HTHealth Houstonのあるヒューストンのメディカル・センター地区には、ベイラー医科大学やMDアンダーソンがん研究センターなど世界的な医科大学・研究機関が隣接しており、多くの研究者が参加してくださいました。

2023.06.09
月刊『文藝春秋』7月号に、八木田和弘教授のインタビュー記事掲載

文藝春秋 7月号に、八木田和弘教授のインタビュー記事が掲載されました。
著名なノンフィクション作家の河合香織さんの連載「老化は治療できるか」の中で、取り上げていただきました。

研究テーマ
当研究室では、環境適応の起源である体内時計に焦点を当て3つの部門に分けて研究に取り組んでいます。
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メンバー
八木田教授をはじめとするスタッフのメンバーと院生・学部生により取り組んでいます。

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研究業績
これまでに取り組んだ研究の原著論文と総説を掲載しています。


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